請求書の書き方:記載項目・記入例とチェックリスト

請求書に書く10の項目を順番に解説。発行日と支払期日、品目と単価、小計・消費税・合計の計算例(税率10%)、送付前のチェックリスト、インボイス制度で加わる記載事項もまとめました。

ひと目でわかる

読了目安 約7分

計算例 合計(税込): 101,000 + 10,100 = 111,100円

結論:請求書に書く10の項目

請求書は、合意した商品やサービスの代金を支払ってほしいと相手に伝える書類です。価格を提案する見積書とも、お金を受け取ったことを示す領収書とも違います。よい請求書は、相手の経理担当者が問い合わせをせずに処理できます。誰が誰に、何の代金を、いくら、いつまでに、どの方法で支払ってほしいかが一枚で分かるからです。

基本の構成はどの国でもほぼ同じです。そこに、消費税の登録事業者であれば税のルールが求める記載事項が加わります。このガイドでは、まず基本の10項目と計算例を示し、次に日本のインボイス制度で加わる事項と、海外の取引先に請求するときの注意点をまとめます。書類の作り方の説明であり、税務や法律の助言ではありません。

10か所に番号を付けた請求書の見取り図。横の番号つきリストが各部分を説明しています
  1. 「請求書」というタイトル。見積書や領収書と取り違えられないようにします。
  2. 請求書番号。2026-0014 のように自分の系列で一意に付け、一度使った番号は使い回しません。
  3. 発行日と、取引年月日または期間。日付が違うときは「2026年9月28日〜10月2日の作業分」のように書きます。
  4. 発行者の情報。屋号または会社名、住所、メールアドレス、インボイス発行事業者なら登録番号。
  5. 宛名。取引先の正式名称と請求先の住所、担当部署や担当者、相手から注文番号をもらっていればその番号。
  6. 明細。相手が契約や見積と照合できる品目名、数量または時間、単価、金額を1行に1つずつ。
  7. 小計、割引があればその金額、消費税がかかるなら税率と消費税額。
  8. 合計金額(税込)。海外の取引先なら USD や EUR のような通貨コードを添えます。
  9. 支払期日。「発行後14日」とだけ書かず、日付で書きます。
  10. 振込先。銀行名、支店名、口座種別、口座番号、口座名義と、振込手数料をどちらが負担するか。振込時に書いてほしい参照番号。

発行日・取引日・支払期日は別の日付

発行日は請求書を作った日、取引年月日は商品を納めた日やサービスを提供した日(または期間)、支払期日は入金してほしい期限です。同じ月に収まっていても、三つは別の情報として書きます。数週間かかった仕事では、取引日は作業が完了した日や期間であって、請求書を打ち込んだ日ではありません。

日本の取引では「月末締め翌月末払い」のように、締め日と支払日で合意していることがよくあります。その場合も、請求書には「お支払期日:2026年10月31日」のように、その請求に当てはまる実際の日付を書きます。相手の経理は日付で処理するので、慣用句だけでは期日の管理ができません。

計算例:フォトグラファーの請求書(税率10%)

商品写真を撮るフォトグラファーが、小さなブランドに半日の撮影とレタッチ済みの画像を請求する例です。金額は説明のための例で推奨価格ではなく、10%は標準税率を当てはめたものです。軽減税率の対象品目が混ざる取引なら、税率ごとに分けて書きます。

請求書番号は 2026-0014、発行日は2026年10月5日、支払期日はその14日後の2026年10月19日です。明細の下の備考には「見積書 Q-2026-031 のとおり、2026年9月30日に撮影。お振込みの際は 2026-0014 をご記載ください。」と書きます。予約時に内金30,000円を受け取っていたなら、合計111,100円はそのまま示したうえで、「2026年9月20日 内金受領:30,000円」「残額:111,100 − 30,000 = 81,100円」と別に書き、双方がすべての金額をたどれるようにします。

計算例:フォトグラファーの請求書(税率10%)
項目計算金額
商品撮影(半日)1 × 65,000円65,000円
レタッチ済み画像(JPEG納品)24枚 × 1,500円36,000円
小計(税抜)65,000 + 36,000101,000円
消費税10%101,000 × 0.110,100円
合計(税込)101,000 + 10,100111,100円
2026年9月20日 内金受領-30,000円
残額111,100 - 30,00081,100円
計算例:フォトグラファーの請求書(税率10%)
項目計算金額
商品撮影(半日)1 × 65,000円65,000円
レタッチ済み画像(JPEG納品)24枚 × 1,500円36,000円
小計(税抜)65,000 + 36,000101,000円
消費税10%101,000 × 0.110,100円
合計(税込)101,000 + 10,100111,100円

インボイス制度で加わる記載事項

売手がインボイス発行事業者として登録している場合、買手が仕入税額控除を受けるために交付するのが適格請求書(インボイス)です。国税庁の「インボイス制度について」(2026年10月7日確認)によると、記載事項は次の6つで、書類の名称は問われません。請求書でも納品書でも領収書でも、事項がそろっていればインボイスになります。

請求書番号や支払期日はこの6つに入っていませんが、取引を照合し、期日どおりに入金してもらうために実務では欠かせません。登録番号の確認、端数処理、適格簡易請求書が使える業種などの詳しい説明は「適格請求書(インボイス)の記載事項」のガイドにあります。海外の取引先に請求するときは相手国の税のルールが加わります。たとえば英国では請求書に一意の識別番号が、EUではVAT請求書に連番の番号と、必要な場合は相手のVAT番号が求められます(GOV.UK、欧州委員会のページ、2026年10月7日確認)。

  • 交付先である相手方の氏名または名称。宛名の欄に書きます。
  • 売手(自社)の氏名または名称と、登録番号(T+13桁)。
  • 取引年月日。納品した日、またはサービスを提供した日です。
  • 取引内容。軽減税率の対象品目があれば、その旨も書きます。
  • 10%・8%それぞれの対象となる対価の総額と、適用税率。
  • 10%・8%それぞれの消費税額等。税率ごとに分けて書きます。

QuoteBillで請求書を作る

無料の請求書作成ページか、業種に近いテンプレートを開き、サインインして「発行者」と「宛先」を入力します。登録番号は「納税者番号」の欄に入れます。品目ごとに数量と単価を入力してください。QuoteBillの書類は「税率 (%)」の1つの税率を請求書全体に適用し、印刷する前に税率の入力を求めます。税がかからない取引なら0を入力します。税率の違う品目は、請求書を分けて作ります。

「支払期日」を設定し、振込先と参照番号は「取引条件」に書いてから、「クラウドに保存」と「印刷/PDF」を押します。番号は「書類番号」の設定に従い、クラウド上の別の書類がすでに使っている番号は保存できません。QuoteBillは内金を自動で差し引いたり、請求書を送ったり、代金を回収したりはしません。PDFは印刷用の請求書で、電子インボイスの登録システムではありません。

送る前のチェックリスト

編集画面ではなくPDFを開き、相手が受け取る姿のまま読み直します。

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よくある質問

年に数枚しか出さなくても請求書番号は必要ですか?

必要です。一意の番号があれば、双方が同じ書類を取り違えずに指せますし、入金の照合や訂正も楽になります。適格請求書の記載事項に番号は含まれていませんが、2026-0001 のような形式を決めて、同じ番号を二度使わないでください。

作業が終わる前に請求できますか?

合意があれば、着手金や中間金として請求できます。どの段階の請求かを請求書に書き、残額は後の請求書に回します。内金と残金の計算は「見積書から請求書を作る方法」のガイドの例で示しています。

送った請求書が間違っていたら?

送った版を黙って直さないでください。相手の経理には元の版が残っています。減額や取り消しはクレジットノートで示すか、訂正した請求書を再発行して元の番号との関係を備考に書き、双方の記録が一致するようにします。

PDFの請求書で足りますか?

多くの取引では足ります。ただし、取引先が指定の電子データ形式での受け取りを求める場合や、国によって構造化された電子インボイスが義務づけられている取引では、PDFはその要件を満たしません。

サンプル契約書・書式・ツール

参考資料

無料の見積書・請求書・領収書テンプレート536種

  • 無料請求書作成ツール

    ロゴ、取引先、品目、税率を入力して請求書をオンラインで作成できます。プレビューで体裁を確かめたら、そのままPDFとして保存。無料の会員登録だけでお使いいただけます。

  • 空白の請求書テンプレート

    商品またはサービスなどの項目をあらかじめ用意した空白の請求書テンプレートです。数量と単価、税率を入力し、内容を確認したらPDFとして保存できます。

  • 写真撮影請求書テンプレート

    撮影費、写真レタッチ、写真使用許諾料などの項目をあらかじめ用意した写真撮影請求書テンプレートです。数量と単価、税率を入力し、内容を確認したらPDFとして保存できます。