請求書の支払期限の書き方:支払条件と期日の決め方
請求書の支払期限は「30日以内」ではなく日付で書きます。月末締め翌月末払いの数え方、振込手数料の負担、内金と早期支払割引の分け方、QuoteBillの「支払期日」と「取引条件」の入力例をまとめました。
ひと目でわかる
結論:支払期限は日付で書き、条件は請求の前に合意する
請求書の支払条件は、いつまでに、どの方法で支払ってもらうかを示すものです。見積書や契約書に同じ条件が書かれていてこそ機能します。作業が終わってから初めて期限を書き足すと、支払いの依頼ではなく、条件をめぐる行き違いになります。期日を決める前に、請求書の送り先と、相手の社内で承認される流れを確認しておきます。
オーストラリア政府の事業者向けガイダンスは、支払条件を支払方法、支払時期、信用(後払い)の条件、支払遅延時の対応の4つで整理しています(2026年10月7日確認)。これは条件を組み立てるときの目安であって、どの国にも当てはまる契約のルールではありません。遅延利息や督促の費用を請求できるかどうかは契約と適用される法律によるので、このガイドでは判断しません。書類の作り方の説明であり、法律や税務の助言ではありません。
- 支払方法
- 銀行振込、クレジットカード、請求書払いサービスなど、受け付ける方法と振込先。
- 支払時期
- 発行日から何日以内か、または締め日と支払日(例:月末締め翌月末払い)。
- 振込手数料
- どちらが負担するか。日本の取引では請求書に一言書くのが一般的です。
- 内金と残金
- 着手時に受け取る割合と、残額をいつ請求するか。
- 遅延時の扱い
- 連絡の方法と、契約に定めがあれば遅延損害金の条件。
「30日以内」を1つの日付にする
「発行日から30日以内」のような書き方は、起算日がはっきりしてはじめて意味を持ちます。請求書の発行日、相手の受領日、検収日のどれから数えるかで期日が変わるので、どれかを明記し、暦日で数えるのか営業日で数えるのかも書きます。相手が略語や慣用句を自分と同じ意味に読むとは限りません。
この例では、2026年9月9日を発行日として暦日で数えます。15日後なら支払期日は2026年9月24日、30日後なら2026年10月9日です。日本でよく使われる「月末締め翌月末払い」なら、9月中の請求は9月30日で締め、支払日は2026年10月31日になります(この日は土曜日なので、前後どちらの営業日に振り込むかは取引条件で決めておきます)。期日は文言だけでなく日付で書きます。「受領後30日」と合意しているなら、実際の受領日から数え、食い違いは請求書を確定する前に解消します。
2026年9月9日(発行日、暦日で数える)
- 15日後2026年9月24日
- 30日後2026年10月9日
- 9月分の締め:9月30日
- 翌月末払い:2026年10月31日(土曜日)
- 休日のときは前後どちらの営業日に振り込むか、取引条件で決めておく
文例:役務完了後の請求書の支払条件
説明用の文例です。「お支払期日:2026年9月24日(発行日から暦日15日)。お振込みは日本円で下記口座へお願いします。振込手数料は貴社にてご負担ください。お振込みの際は請求書番号 2026-0042 をご記載ください。本請求書についてのお問い合わせは上記の担当者まで。」細部はすべて、実際の合意と確認済みの振込先に置き換えてください。
金額、通貨、支払期日、請求書番号は、書類本体と送付メールで同じにそろえます。相手が注文番号の記載や取引先登録を求める場合は、その手続きも済ませます。読みやすい請求書でも、相手の社内承認が抜けていたり、取引先として登録されていなかったりすれば、支払いは進みません。
内金と条件付きの割引は分けて書く
工程ごとに請求する仕事では、この請求書がどの工程の分かを明記します。すでに受け取った内金と、今回請求する内金は別物です。今回の金額を決める前に、前回までの請求書と入金記録を照合し、備考に内金のことを書いただけで合計が変わると思い込まないようにします。
早期支払いの割引も、無条件の値引きとは違います。説明用に税抜1,000,000円の請求で、期日前の支払いに2%の割引を認めるなら、1,000,000 × 0.02 = 20,000円 を引いて980,000円になります。ただし割引の適用期限や税の扱いは別に合意と確認が必要です。条件を満たしたときだけ受けられる割引を、最初から品目の値引きとして入れないでください。
早期支払割引:税抜1,000,000円の2% = 20,000円を引いて980,000円(説明用。適用期限と税の扱いは別に合意)
QuoteBillで支払条件を入力する
サインインして請求書のテンプレートを開き、「支払期日」に合意した日付を入れます。支払いの文言は「取引条件」に書き、「国 / 通貨」を確認します。初期値の支払期日は出発点にすぎず、相手が合意した証拠ではありません。QuoteBillはこの書類の流れの中で代金を回収したり、期限超過の督促を自動で送ったりはしません。
「クラウドに保存」を押して保存を確認し、「印刷/PDF」を選びます。保存したPDFを開いて、合計と支払期日が合意した条件と一致しているかを見比べます。ふだんの手段で送り、送付の記録は別に残します。
- 起算日、暦日か営業日か、支払期日の日付を確認した。
- 振込先、通貨、請求書番号、相手の経理の送り先を確認した。
- 内金と前回までの請求書を照合し、同じ工程を二重に請求していない。
- 期日は別に管理し、入金の記録を確かめてから丁寧に催促する。
期日を過ぎたときの進め方
支払期日を過ぎたら、まず入金の記録を確認します。振込が遅れているだけのこともあれば、請求書が相手の経理に届いていないこともあります。最初の連絡は、請求書番号、金額、期日を添えた短い確認にとどめ、相手が支払いの状況を調べやすいようにします。
QuoteBillの請求書の状態には「期限超過」があり、一覧で見分けられます。状態を変えても相手に通知は送られません。催促の文面の組み立て方と段階的な進め方は「未入金の請求書への対応」のガイドで扱っています。
よくある質問
支払期限は何日以内と決まっていますか?
取引ごとの合意で決めるのが基本です。取引の種類や相手によっては、支払期日に関する法律上の定めが及ぶ場合があるので、契約を結ぶ段階で確認してください。このガイドでは個別の取引の適否は判断できません。
遅延利息は請求できますか?
契約に定めがあるか、適用される法律に規定があるかによります。請求書に書くだけで相手が合意したことにはならないので、契約の段階で取り決め、必要なら専門家に確認してください。
振込手数料はどちらが負担しますか?
決まった答えはなく、合意によります。請求書に「振込手数料は貴社にてご負担ください」または「振込手数料は当社負担」と書いておけば、入金額が請求額と違ったときに原因がすぐ分かります。
支払期日が土日や祝日に当たるときは?
前営業日か翌営業日かを取引条件で決めておきます。何も決めていないと、相手は翌営業日に振り込むことが多く、こちらの期日管理と食い違います。
参考資料
無料の見積書・請求書・領収書テンプレート536種
無料請求書作成ツール
ロゴ、取引先、品目、税率を入力して請求書をオンラインで作成できます。プレビューで体裁を確かめたら、そのままPDFとして保存。無料の会員登録だけでお使いいただけます。
コンサルタント向け請求書テンプレート
時間単価またはプロジェクト単位のコンサルティング業務、調査、報告書納品の請求書を作成できます。支払条件を加え、合計を確認してPDFに出力しましょう。
空白の請求書テンプレート
商品またはサービスなどの項目をあらかじめ用意した空白の請求書テンプレートです。数量と単価、税率を入力し、内容を確認したらPDFとして保存できます。
領収書テンプレート
支払日・支払方法・対象の請求書番号・受領金額を記入する無料の領収書テンプレート。エクセルとワードでダウンロード、またはオンラインで作成してPDFで送れます。