未入金の請求書への対応|入金確認・一部入金の領収書・残高明細書

請求額から入金とクレジットノートを差し引いた残額の出し方、支払期日を過ぎたときの確認と遅延損害金、一部入金の領収書、振込手数料の差額、取引残高明細書の使い方をまとめました。

残額の考え方:請求額-入金-減額

請求書は請求した内容の記録なので、入金があっても書き換えません。残額は、請求額から受け取った金額と発行したクレジットノートの金額を差し引いたものです。入金のたびに、その日に受け取った金額で領収書を1通ずつ発行すれば、請求書を直さなくても書類だけで残額を説明できます。

例:請求書INV-2026-0042は税抜100,000円、消費税10,000円、合計110,000円です。内金として半額の55,000円が振り込まれ、領収書を発行しました。残額は110,000円-55,000円=55,000円です。

支払期日の前後にすること

期日の数日前に、請求書番号、金額、期日、振込先を短く知らせておくと、うっかりした遅れを防げます。期日を過ぎたら、まず入金記録を確認します。振込名義が違って気づいていないこともあります。そのうえで請求書番号、残額、元の支払期日を書いて丁寧に確認し、請求書は書き換えずにそのまま添付します。

支払期日を決めていれば期日が来た時から、決めていなければ請求を受けた時から、支払う側は遅滞の責任を負います(民法第412条)。見積書や契約書で支払期日を日付で決めておくと、あとで迷いません。

遅延損害金と時効

支払いが遅れた代金には、約定利率がなくても法定利率で遅延損害金を請求でき、損害を証明する必要はありません(民法第419条)。法定利率は年3%で(民法第404条)、法務省の告示により2029年3月31日までこのままです。55,000円が30日遅れたなら、55,000円×3%×30÷365=135円(1円未満切り捨て)です。

代金の請求は、請求できることを知った時から5年間行使しないと時効で消滅します(民法第166条)。督促しても払われないときは、裁判所書記官に支払督促を出してもらう方法があります(民事訴訟法第382条)。

一部入金と内金の領収書

領収書は請求書1通につき1通ではなく、入金1回ごとに1通発行し、但し書きに「内金として」「残金として」と請求書番号を書きます。最後の領収書で残額がなくなったことが分かります。

割合で分けると1円未満の端数が出ることがあります。123,457円の30%は37,037.1円なので37,037円とし、残金として差し引きの86,420円を受け取れば、合計が1円もずれません。紙の領収書は、記載金額が5万円以上なら収入印紙が必要です。

振込手数料の差額と金額の変更

取引先が振込手数料を差し引いて振り込むと、数百円の差額が残ります。手数料をどちらが負担するかは取引条件で決めておきましょう。売手が負担し、差額を売上値引きとして処理する場合、税込1万円未満なら返還インボイスを交付しなくてかまいません(国税庁)。QuoteBillでは、この請求書から差額分のクレジットノートを作り、ステータスを「送付済み」にすると残額が0円になります。

返品や値引きで金額が変わるときは、送った請求書を書き換えず、元の請求書を参照するクレジットノートを発行します。残額はその分だけ減ります。

請求書が複数あるときは取引残高明細書

同じ取引先に未入金の請求書が複数あるときは、取引残高明細書で期間中の請求、入金、クレジットと残高を1枚にまとめて送ります。明細書は新たな支払いを求める書類ではなく、互いの帳簿を照合するための書類です。どの請求書への入金か分からない振込は、取引先に確認してから記録します。

QuoteBillで未入金を管理する

請求書を開くと、編集画面上部の「関連書類」に、元の見積書、この請求書から作った領収書とクレジットノート、残額が表示されます。「入金を記録」で残額の全部か、請求額に対する割合を選ぶと領収書が作られます。この領収書は送付済みの状態で作られ、すぐに入金として数えられるので、支払日と支払方法を確認して保存してください。

下書きのままの請求書は管理の対象になりません。送ったらステータスを「送付済み」に、領収書とクレジットノートで全額が片付いたら「入金済み」にします。そのためのボタンも画面に表示されますが、QuoteBillがステータスを勝手に変えることはなく、取引先に何かを送ることもありません。

作業スペースの「確認が必要な書類」には、期日を過ぎた請求書や入金待ちの請求書の件数が表示され、押すとその書類だけが並びます。請求書の行の取引先メニューで「この取引先の残高明細書」を選ぶと、その取引先の取引残高明細書が作られます。QuoteBillは1通の書類に1つの税率を使うため、8%と10%の品目が混在する取引には使えません。

  • 別の名義で入金されていないか、入金記録を確認したか
  • 請求書を実際に送り、ステータスを「送付済み」にしたか
  • 連絡に請求書番号、残額、元の支払期日を書いたか
  • 入金ごとに領収書を、金額の変更ごとにクレジットノートを発行したか

参考資料

無料の見積書・請求書・領収書テンプレート225種