請求書の種類と使い分け|見積書・プロフォーマ・領収書・クレジットノート

見積書、プロフォーマインボイス、請求書、領収書、クレジットノートを、発行する時期・発行者・記載事項・税務上の効果で比べ、ひとつの取引の流れで使い分けを示します。

書類が出てくる順番

ほとんどの取引は、見積り、場合によっては前払いの依頼、代金の請求、入金の確認、そしてときどき訂正、という同じ段階をたどります。段階ごとに別の書類があり、それぞれに番号が付きます。あとの書類は前の書類を参照し、前の書類を書き換えることはしません。

見積書:発注を決める前に

見積書は、何をいくらで提供するかを示す書類です。概算見積は、金額が変わりうることを前提にした見積りです。受注したら、どの版の見積書で合意したかを記録しておきます。

  • いつ:発注の前に、相手が比較・判断するために出す
  • 誰が:売手や施工業者が、依頼を受けて、または提案として出す
  • 記載:範囲、数量、単価、含まれないもの、有効期限を書く
  • 税務:まだ取引が成立していないので、税務上の効果はない

プロフォーマインボイス:出荷前の書類

プロフォーマインボイスは、あとで発行する請求書の内容を出荷前に示す書類で、主に海外取引で使います。

  • いつ:前払い、輸入許可の申請、信用状の開設、無償サンプルの通関のとき
  • 誰が:売手が、ふつうは注文内容が固まってから出す
  • 記載:予定している請求内容を、プロフォーマと分かる形で書く
  • 税務:取引の条件を事前に示す書類で、請求書の代わりにはならない

請求書:代金の支払いを求める書類

請求書は代金の支払いを求める書類で、登録事業者が記載事項をそろえて交付すれば適格請求書になります。記載事項は、登録番号を含む発行者の名称、取引年月日、取引内容、税率ごとの対価の額と適用税率、税率ごとの消費税額等、交付先の名称の6つです。

  • いつ:納品時、工程の区切り、月末締めなど合意した時点で出す
  • 誰が:売手が出す(相手が作る仕入明細書などの方式もある)
  • 記載:番号、日付、双方の名称、取引内容、税率ごとの金額と税額
  • 税務:買手が仕入税額控除を受けるための基本の書類になる

領収書:入金を証明する書類

領収書はお金を受け取ったことを示す書類で、支払う側は民法第486条により交付を求めることができます。

  • いつ:入金を確認してから、入金1回ごとに1通出す
  • 誰が:お金を受け取った側(売手や家主など)が出す
  • 記載:金額、日付、宛名、但し書き、対象の請求書番号
  • 税務:紙で5万円以上なら印紙が必要。適格簡易請求書を兼ねることもある

クレジットノート:請求書の金額を減らす

クレジットノートは、発行済みの請求書を書き換えずに、返品や値引きの分だけ金額を減らす書類です。

  • いつ:返品、納品後の値引き、取消し、請求の誤りがあったとき
  • 誰が:元の請求書を発行した売手が、自分の番号を付けて出す
  • 記載:自身の番号、元の請求書、理由、減額する金額と税額
  • 税務:登録事業者は税込1万円以上の返還等で返還インボイスが必要

発注書:買い手が出す注文の書類

発注書は、売り手ではなく買い手が出す書類です。出荷の前に品目、数量、価格、納期を確定させ、仕入先は納品書と請求書にその発注番号を記載するので、三つの書類を照合できます。

納品書と梱包明細書:何を出荷したか

納品書は品物と一緒に届け、納品した数量を通常は価格なしで記載する書類で、受け取った側が受領の署名をして納品の証拠になります。梱包明細書は、同じ一覧を荷物に同梱するものです。どちらも支払いを求める書類ではありません。

作業指示書:請求の前に作業を決める

作業指示書は、作業場所、日程、担当者、作業内容と資材を作業の前に定める書類です。お客様の完了確認を受けたら、作業指示書から請求書を作成します。

取引残高明細書:まだ支払われていない金額

取引残高明細書は、一定期間にある取引先と交わした請求書、入金、クレジットを前期繰越から日付順に並べ、未払残高を示す書類です。新たな支払いを求めるものではありません。

コマーシャルインボイス:輸出する貨物の書類

コマーシャルインボイスは、輸出する貨物を税関に説明する書類で、品目ごとのHSコード、原産国、価額とインコタームズ、重量を記載します。要件は国ごとの税関が定めるため、フォワーダーや通関業者に確認してください。

例:ひとつの注文の流れ

見積書で展示台40台×2,500円=100,000円、消費税10,000円、合計110,000円を提示し、受注しました。海外の買手であれば、ここでプロフォーマインボイスを出して前払いを受けることもあります。納品後、請求書で110,000円を請求します。

5台が破損していたため、クレジットノートで5台×2,500円=12,500円と消費税1,250円、計13,750円を減額しました。買手は110,000円-13,750円=96,250円を支払い、その入金に対して領収書を発行します。入金より先にクレジットノートを出したので、領収書の金額は96,250円です。どの書類も送ったあとで書き換えていません。

QuoteBillでの書類のつながり

QuoteBillの編集画面では、見積書から請求書、プロフォーマインボイス、作業指示書を、プロフォーマインボイスから請求書やコマーシャルインボイスを、作業指示書から請求書を、請求書やコマーシャルインボイスから領収書、クレジットノート、納品書を作れます。次の書類が複数あるときは「次の書類を作成」メニューから選びます。新しい書類は同じ取引先と明細を持つ下書きで、元の書類を参照し、元の書類は変わりません。

QuoteBillは1通の書類に1つの税率を適用するため、8%と10%の品目が混在する取引の適格請求書は作れません。その場合は税率ごとの区分に対応した会計ソフトなどを使ってください。

参考資料

無料の見積書・請求書・領収書テンプレート154種