領収書に収入印紙は必要?5万円の基準・税額表・貼り忘れ
領収書に収入印紙が必要になるのは受取金額が5万円以上のとき。消費税の書き方で変わる記載金額、200円からの税額表、カード払いと電子の領収書、貼り忘れの過怠税までを国税庁の資料で確認します。
ひと目でわかる
結論:5万円以上で課税、5万円未満は非課税
領収書に収入印紙が必要になるのは、売上代金などを受け取った金額が5万円以上のときです。国税庁のタックスアンサーNo.7105(2026年10月6日確認)は、金銭または有価証券の受取書を印紙税の課税文書(第17号文書)とし、記載された金額が5万円未満のものは非課税としています。
判定に使うのは、領収書に書いた「記載金額」です。実際に受け取った額ではなく、書面に書いた金額で決まるため、消費税の書き方しだいで、同じ取引でも印紙が要る場合と要らない場合に分かれます。印紙を貼って納税するのは、領収書を作って相手に渡す側、つまりお金を受け取る側です。
税額表:売上代金の領収書は200円から
売上代金に係る領収書の印紙税額は、受取金額が大きくなるほど段階的に上がります。国税庁のタックスアンサーNo.7141(令和8年4月1日現在法令等、2026年10月6日確認)の表のうち、よく使う区分は次のとおりです。
この先は、1,000万円超2,000万円以下の4,000円から、10億円超の20万円まで続きます。売上代金以外の受取書(第17号の2)は、5万円以上なら金額にかかわらず一律200円です。受取金額が書かれていない領収書も200円です。
- 受取金額が5万円未満の領収書
- 非課税で、印紙は不要
- 受取金額が5万円以上100万円以下の領収書
- 印紙200円
- 受取金額が100万円超200万円以下の領収書
- 印紙400円
- 受取金額が200万円超300万円以下の領収書
- 印紙600円
- 受取金額が300万円超500万円以下の領収書
- 印紙1,000円
- 受取金額が500万円超1,000万円以下の領収書
- 印紙2,000円
消費税の書き方で記載金額が変わる
消費税額等が領収書に区分して書かれている場合や、税込と税抜の両方の金額が書かれていて消費税額等が明らかな場合は、その消費税額等は記載金額に含めません。国税庁のタックスアンサーNo.7124(2026年10月6日確認)は、この取扱いが当てはまる文書を、不動産譲渡の契約書、請負の契約書、金銭または有価証券の受取書の3つに限っています。
国税庁の例では、売上代金の領収書に「商品販売代金48,000円、消費税額等4,800円、合計52,800円」と書けば、記載金額は48,000円で5万円未満になり、印紙税は課されません。一方、国税庁は請負契約書の例で、「(税込)」とだけ書いて消費税額等が明らかでない場合は、税込の金額を記載金額とすると示しています。領収書でも同じ考え方なので、合計52,800円を「52,800円(税込)」とだけ書けば、記載金額は52,800円となり、200円の印紙が必要になります。
免税事業者は例外です。免税事業者の取引には課されるべき消費税がないため、領収書に消費税額等として金額を区分して書いても、その金額は記載金額に含まれます。
クレジットカード払いの領収書は印紙が不要
クレジット販売は信用取引で商品を渡すため、そのときの領収書でも金銭を受け取った事実がありません。国税庁の質疑応答事例(2026年10月6日確認)は、表題が「領収書」でも売上代金に係る受取書(第17号の1文書)には当たらず、印紙は貼らなくてよいとしています。
ただし、クレジットカードで払ったという旨を領収書に書かないと、第17号の1文書に当たるとされています。カード払いの領収書には、その旨を書くことが前提です。
電子データで渡す領収書には貼らない
国税庁の質疑応答事例(2026年10月6日確認)は、注文請書に当たる電磁的記録を電子署名付きで電子メール送信した場合について、印紙税の課税対象は課税物件表に掲げる文書であり、電磁的記録は文書に含まれないため、課税されないとしています。
この事例は注文請書ですが、紙の文書を作らずデータだけを渡す点は、PDFの領収書をメールで送る場合も同じです。反対に、同じ内容の領収書を紙に出力して手渡せば、その紙は文書になり、前の項目の判定が必要になります。紙の控えや原本の扱いは、「電子契約に収入印紙はいらない?」で詳しく説明しています。
営業に関しない受取書は5万円以上でも非課税
受け取ったお金が、受取人にとって営業に関しないものであれば、領収書は金額にかかわらず非課税です(タックスアンサーNo.7105とNo.7125、2026年10月6日確認)。営業とは、おおむね営利を目的として同種の行為を反復継続して行うことと整理されており、国税庁は次のように示しています。
フリーランスや個人事業主の領収書が営業に当たるかどうかは、職種と取引の中身で変わります。国税庁の同ページには、医師や弁護士などのほかの職種についての記載がないため、迷うときは税務署か税理士に確認してください。
- 株式会社などの営利法人の行為は、営利法人が直接作る株式払込金領収書などを除いて営業になります。
- 公益社団法人・公益財団法人などの公益法人の行為は、すべて営業になりません。
- 公益や会員相互の親睦などの非営利事業を目的とする人格のない社団(任意団体など)の行為は、営業になりません。
- 個人は、商人としての行為が営業になり、事業を離れた私的な日常生活に関する行為は営業になりません。
- 店舗などの設備がない農業・林業・漁業の人が自分の生産物を売る行為や、医師、歯科医師、弁護士、公認会計士などの行為は、一般に営業に当たらないとされています。
印紙の貼り方と消印、貼り忘れたときの過怠税
印紙は領収書に貼り、領収書と印紙の模様(彩紋)にかけてはっきり消します。消すのは、領収書を作った本人でも、その代理人や使用人その他の従業者でもよく、使うのは印章または署名です。領収書に押した印と同じである必要はなく、日付印や、役職名・名称を表示したゴム印でも構いません。単に「印」と書いたり斜線を引いたりしただけでは消印になりません。鉛筆の署名のように簡単に消せるものも認められません(国税庁質疑応答事例、2026年10月6日確認)。
印紙を貼らずに納税しなかったときは、納めなかった印紙税の額とその2倍の額の合計、つまり本来の税額の3倍の過怠税が徴収されます。調査による決定を予知せずに、自分から印紙税不納付事実申出書を提出した場合は1.1倍に軽減されます。貼ったのに消印をしなかったときは、消されていない印紙の額面と同じ額の過怠税です。過怠税は、法人税の損金にも所得税の必要経費にも入れられません(タックスアンサーNo.7131、2026年10月6日確認)。
QuoteBillの領収書と、渡す前の確認
QuoteBillで作った領収書をPDFのままメールなどで送るなら、紙の文書を作らないため、印紙の貼付は問題になりません。プリンターで出力して手渡す場合は紙の領収書になるので、上の判定に従い、渡す側が印紙を貼って消印してください。QuoteBill自身は、印紙税の判定も印紙の貼付もしません。
請求書を開いて「この請求書の領収書を作成」を選ぶと、同じ取引先と明細の下書きができます。税込の合計だけを書くと記載金額が税込になるため、紙で渡す領収書では、税抜の金額と消費税額等を分けて書く意味があります。書き方の項目は「領収書の書き方」のガイドにまとめています。
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参考資料
無料の見積書・請求書・領収書テンプレート536種
領収書テンプレート
支払日・支払方法・対象の請求書番号・受領金額を記入する無料の領収書テンプレート。エクセルとワードでダウンロード、またはオンラインで作成してPDFで送れます。
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保育料領収書テンプレート
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月額家賃、駐車場代、水道光熱費などの項目をあらかじめ用意した家賃領収書テンプレートです。支払日と支払方法、対象の請求書番号を記入し、PDFとして保存できます。