フリーランスの料金の決め方:時間単価・日単価・案件の見積もり

フリーランスの料金を、目標の収入と経費、実際に請求できる時間から計算する方法。時間単価5,000円を出す計算例、日単価と案件の見積もりへの換算、時間制・日単価・固定報酬・月額固定の選び方をまとめました。

ひと目でわかる

読了目安 約5分

計算例 1日8時間で働く日の日単価:8×5,000円=40,000円

結論:料金は相場より先に、自分の数字から計算する

実際に請求できる時間をもとに、目標の収入と事業の経費をまかなえる最低の時間単価をまず計算し、そこから日単価と案件ごとの見積もりを組み立てます。そのうえで、取引先が似た仕事にすでに払っている金額と比べ、ほかでは簡単に頼めない強みがあるなら、その分を上乗せします。

料金が安くなりすぎるいちばんの原因は、ほしい年収を1年の労働時間すべてで割ってしまうことです。事務、営業、勉強、案件と案件のあいだの空白にも時間はかかりますが、その時間に直接お金を払ってくれる人はいません。

ステップ1:料金でまかなう金額を出す

1年に必要な税引き前の収入から始めます。会社員なら会社が負担していた費用も足します。機材、ソフトウェアの利用料、保険、税理士への報酬、勉強代、作業場所、自分で払う社会保険料などです。消費税を上乗せして請求する場合、その分は料金とは別に預かるお金として扱い、自分の収入には数えないので、この計算からは外します。

  • 1年間の目標とする収入(税引き前の金額で考えます)。
  • 事業の経費:ツール、機材、保険、税理士などへの報酬、作業場所。
  • 会社員なら会社が一部を負担する社会保険料の代わりに、自分で払う国民年金や国民健康保険の保険料。
  • 仕事の少ない月、入金の遅れ、ときどき起きる貸し倒れに備える余裕の分。

ステップ2:本当に請求できる時間を数える

休暇、祝日、体調を崩す日を除いて、実際に働く週の数を数えます。次に、1週間の労働時間のうち取引先が払ってくれる時間がどのくらいかを見積もります。見積書や請求書の作成、営業、取引先のあいだの切り替えには思ったより時間がかかるので、推測で決めずに、1か月間自分の時間を記録して割合を確かめます。

計算例:目標の収入から3つの料金へ

フリーランスのデザイナーが、税引き前で年4,800,000円の収入を目標にし、事業の経費が年720,000円かかるとします。1年に46週働き、週40時間のうち約24時間を請求できると見込みます。金額は説明用の例で、相場ではありません。

時間単価が決まったら、案件は作業の段階ごとに見積もります。段階ごとに時間を書き、取引先の確認の回数、そろわない素材、範囲の変更のような分からない部分に備えて予備を足します。段階と「修正2回まで」を書いた見積書なら、行ごとに値引きを求められにくく、金額の根拠も伝わります。

計算例:目標の収入から3つの料金へ
項目計算金額
まかなう金額4,800,000円+720,000円5,520,000円(年間)
請求できる時間46週×24時間1,104時間(年間)
最低の時間単価5,520,000円÷1,104時間5,000円
1日8時間で働く日の日単価8×5,000円40,000円
30時間と見積もった案件:30×5,000円=150,000円に予備20%の30,000円を足し、180,000円で見積もる。

時間制、日単価、固定報酬:どれで見積もるか

料金の決め方によって、見込み違いのリスクを負う側が変わります。仕事の範囲を事前にどこまで決められるかで選びます。

  • 時間制は、保守や相談のように範囲を決めきれない仕事に向きます。時間が延びるリスクは取引先が負うので、請求書ごとに作業時間の記録を送ります。
  • 日単価は、常駐やワークショップの日、取引先がまとまった日数を押さえる長期の仕事に向きます。
  • 固定報酬は、成果物がはっきりした仕事に向きます。時間が延びるリスクは自分が負うので、範囲、修正の回数、何を追加の作業とするかを決めておきます。
  • 月額固定(リテイナー)は、量の読める継続的な仕事に向きます。時間制との比べ方は、リテイナー契約と時間制の違いのガイドで説明しています。

QuoteBillで取引先に料金を示す

料金表(価格表)テンプレートには「時間単価」「日単価」「定額パッケージ」の行があり、自分の料金をまとめて示すのに便利です。案件なら、プロジェクト提案書や見積書のテンプレートで段階ごとの時間と金額を示し、「有効期限」で、何か月も前の古い金額のまま承諾されるのを防ぎます。時間制の仕事は、作業時間(タイムシート)請求書テンプレートが「時間」と「時間単価」の列を印刷するので、合計の裏にある作業時間が見えます。

報酬が源泉徴収の対象になる場合も、料金は源泉徴収の前の金額で取り決め、見積書にもそう書いておきます。どの報酬が対象になり、どう計算するかは「請求書の源泉徴収」のガイドで確認してください。QuoteBillは料金を提案したり相場を知らせたりはせず、書類に入る数字は自分で計算した値です。このガイドの計算は考え方の例で、税務や財務の助言ではありません。

見積もる前のチェックリスト

見積書に数字を入れる前に、次の5つを確かめます。

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よくある質問

固定報酬の見積書にも、時間単価を書くべきですか?

書かなくてもかまいません。段階とその金額を示せば足りることが多いです。時間を見せると1時間ごとに交渉が始まりやすく、何も見せないと根拠のない金額に見えることがあります。

料金は、どのくらいの頻度で上げればよいですか?

少なくとも年に1回、経費と仕事の量を見て見直し、今の取引先には新しい料金を適用する前に知らせます。月額固定の契約書や業務委託契約書に、予告の期間が決めてあることもあります。

知人や非営利の団体には、安くしてもよいですか?

自分で決めてかまいません。見積書には通常の金額を書き、値引きを別の行で見せると、仕事の価値が見えたままになります。

取引先に値下げを頼まれたら、どうしますか?

同じ範囲のまま単価を下げるより、範囲を減らして提案します。ページ数や修正の回数を減らす、納期を延ばすといった方法です。

サンプル契約書・書式・ツール

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無料の見積書・請求書・領収書テンプレート536種

  • 料金表(価格表)テンプレート

    見積りを出す前にお送りするサービス・商品の料金表テンプレート。時間単価、日単価、パッケージ価格などを記載します。料金表は確定した申込みではありません。エクセル・ワード・PDFに対応しています。

  • プロジェクト提案書テンプレート

    範囲、成果物、スケジュール、価格を段階ごとの明細に記載する短いプロジェクト提案書テンプレート。提案書は確定した見積りではないため、承諾後に見積書で確定してください。

  • 作業時間(タイムシート)請求書テンプレート

    日付・作業内容・時間を明細ごとに入力し、時間単価を掛けて合計時間と税額まで計算する無料のタイムシート請求書テンプレート。エクセル・ワード・PDFに対応しています。